高度に結びついた機器を落雷から保護する為に参考にすべき基本情報を集め、まとめた私の見解です。
回路遮断器は発電最大電流を基に選定されるため、雨や曇天で発電量が少ない時に、落雷等によりSPDの短絡が発した場合にはSPDの内部分離機能で回路を切り離す必要があります。
SPD分離器とSPDの短絡遮断電流:
パネルの発電量は天候に依存し0%〜100%まで変化し、例えば最大発電量が100Aのシステムの場合、雨天等で電流が10A程度で発電している時に落雷などでSPDが短絡状態となると、最大電流値を基に選定した回路遮断器はトリップせず感電の危険があり、この様な場合にはSPD自体で遮断できる事が必要となります。
2020年2月に公布された太陽光発電設備用の保護用SPDの規格、JIS C 5381-31ではSPDの定格短絡電流 Iscpv(short circuit current rating of the SPD)が定義され、SPDの故障モードの試験を通じて確認されます。
この性能が確認されていないSPDは、発電電流が少ない時の回路保護が不十分であり、この様な時に落雷等でSPDが破損すると回路保護で出来ない為、感電の危険性があります。
本Web サイトで示すものは、落雷による機器の破壊を避ける為、機器保護の方法について私的な見解をまとめたものです。内容については最善をつくしましたが、考え違いや見落としがあった場合はご容赦下さい。
また本説明に基づき保護対策を行い、機器及びそれに関連する被害が発生した場合でも、一切の責任を負いませんので、雷保護対策は自己責任で設計し施工してください。